チャンス・フォー・チルドレン スポットライトインタビュー 内藤日香里さん - #MyGiving Story
- Jasmine Tsunoda

- 7月29日
- 読了時間: 8分

誰一人取り残されないよう、内藤日香里さんは自身の幼少期の経験からチャンス・フォー・チルドレンに参加しました。ギビング・チューズデー・ジャパンは、彼女にインタビューする機会を得て、彼女の使命、チャンス・フォー・チルドレンに参加するきっかけ、そして私たち全員がこの素晴らしい活動をどのように支援できるかについてお話を伺いました。
以下、日香里さんとグローバルコミュニティチームリーダーのジャスミンによる「My Giving Story」インタビューをご覧ください!
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ジャスミン:こんにちは、ヒカリ!初めまして。 自己紹介をしてください。ご出身、ご職業、あなた(あなたの家族)のチャリティ活動の背景(どのように恩返しをしているのか、なぜ恩返しをしているのか、他の人にそうするよう奨励する方法)など。
日香里: はじめまして。公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)の内藤日香里(Hikari Naito)です。
大学時代にNPOで国際協力活動に参加したことをきっかけにソーシャルセクターへの関心を持つようになりました。大学卒業後は自治体や民間企業で働きながら、アフリカのフェアトレード商品を扱う会社でプロボノ活動をしたり、NPOの活動をスポットでお手伝いしたりしていました。その後、2022年にチャンス・フォー・チルドレンに入職しました。

ジャスミン:チャンス・フォー・チルドレンは、いつ誰によって設立されましたか。
日香里: もともと「チャンス・フォー・チルドレン」は、子どもや若者の支援を行うNPOが2009年のリーマンショックを機に始めた、子どもの貧困対策プロジェクトの名称でした。2011年に発生した東日本大震災をきっかけとして同NPOから独立し、現在の代表理事である今井悠介(Yusuke Imai)と奥野慧(Satoshi Okuno)によって法人設立されました。
ジャスミン: チャンス・フォー・チルドレンは、どのような活動をしていますか。
日香里: 日本では、約9人に1人の子どもが相対的貧困の状態にあります。経済的に困難な家庭の子どもは、そうでない家庭の子どもと比較して学校外の学びの機会にアクセスするのが難しいことから、家庭の経済状況による教育格差が生まれています。
こうした国内の教育格差をなくすため、私たちは経済困窮家庭の子どもに、学習塾や習い事、キャンプなどの学校外教育に利用できる「スタディクーポン」を提供しています。

スタディクーポンは、私たちが支援者からいただく寄付金を原資として子どもたちに提供しています。現金を給付するのではなく、クーポンという形で提供するのにはいくつかの理由があります。たとえば、使い道を教育に限定できるため、確実に子どもたちに教育機会を提供できるのは、クーポンによる支援の大きな特長です。また、スタディクーポンは学習塾やスポーツクラブ、音楽教室など、4800以上の利用先で利用することができます。子どもたちが学びたいことややりたいことに応じて、利用先を自由に選べるのがもう一つの特長です。
また、クーポンを利用する子どもたちには、それぞれ担当の大学生ボランティア「ブラザーシスター」がついています。大学生ボランティアは、子どもたちのクーポンの利用や進路の相談に応じたり、子どもたちの話に耳を傾けたりする「お兄さん・お姉さん」のような存在として、子どもたちに寄り添います。

ジャスミン: 参加しようと思ったきっかけは何ですか。チームに加わってどのくらいになりますか。チャンス・フォー・チルドレンでのあなたの役割は何ですか。
日香里: 私は元々ソーシャルセクターの活動に関心を持っていましたが、その中でもチャンス・フォー・チルドレンの活動に参加しようと思ったのは、私自身の子ども時代の経験があるからです。
私は幼少期を海外で過ごしたのちに帰国し、日本の小学校に入学しましたが、学習についていけなかったり周りの友達と上手く付き合えなかったりと、馴染むことができず苦労した時期がありました。自分に自信を持てず、内向きだった当時の私が変わるきっかけをくれたのは、放課後に通っていた学習塾やアート教室の先生たちとの出会いです。
私自身のこうした経験から、子どもたちに多様な学びの機会、そして温かく見守ってくれる多様な人たちとの出会いのきっかけを作るチャンス・フォー・チルドレンの活動に意義を感じ、活動に参加しました。
この7月で、チャンス・フォー・チルドレンに入職して3年になります。現在は広報・ファンドレイジング部に所属し、支援してくださる個人・法人向けのイベント企画や情報発信などの業務を担当しています。

ジャスミン:あなたのミッションは何ですか。
日香里: 子どもの貧困や教育格差の問題を多くの人に知ってもらうこと、そしてチャンス・フォー・チルドレンの活動への理解や共感を広げていくことです。
ジャスミン: あなたの目標は何ですか。
日香里: 直近では、支援者向けの活動報告イベントの企画や年次報告書の発行を準備しています。こうしたコンテンツを通じて、まずは支援者の皆さまにチャンス・フォー・チルドレンの活動をより深く知っていただくきっかけを提供したり、支援してよかったという実感を持っていただいたりすることが短期的な目標です。
ジャスミン: チャンス・フォー・チルドレンは、どのようなサービスを提供していますか。今後、どのようなサービスを追加したいと考えていますか。事業を拡大する予定はありますか。
日香里: チャンス・フォー・チルドレンでは、大きく2つの事業を行っています。
一つは、主に中学生、高校生の子どもたちが利用している「スタディクーポン事業」です。スタディクーポン事業では、学習に限らず様々な活動にクーポンを利用できますが、利用者の多くが中学生、高校生ということもあり、ほとんどの子どもたちは進学をみすえた学力向上や受験対策を目的にクーポンを活用しています。

もう一つの事業は、小学生の子どもたちが対象の「ハロカル(HelloCul)事業」です。ハロカルは「Hello culture, hello local」を意味する言葉で、子どもたちがスポーツやアート、野外体験などを通じて地域とつながることを目指した取り組みです。ハロカルもスタディクーポンと同じように経済困窮家庭の子どもたちにクーポンを提供しますが、クーポンの利用先が地域で行われる体験活動(スポーツ、芸術、キャンプなど)に限定されていることが大きな違いです。
「スタディクーポン」と「ハロカル」は、現在も複数の地域で展開しています。子どもの教育格差の解消に向け、長期的にはこれらの活動が各地に広がり、より多くの子どもたちが放課後の学びにアクセスできるようになることを目指しています。
ジャスミン: チャンス・フォー・チルドレンの最も困難な側面の一つは、何ですか。
日香里: 私たちのもとには毎年多くの子どもたちからクーポンの利用を希望する声が届きます。しかし、原資となる寄付金に限りがある以上、必要とするすべての子どもたちにクーポンを届けることができません。
一人でも多くの子どもたちにクーポンを届けるため、私たちと一緒に子どもたちを支える仲間を増やしていく必要があります。
同時に、この活動に私たちだけで取り組むにはどうしても限界があります。現在も複数の自治体が、税金を使った政策としてスタディクーポン事業を行っていますが、スタディクーポンの仕組みがより多くの自治体で活用されるような基盤作りにもチャレンジしていきたいと思います。
ジャスミン: チャンス・フォー・チルドレンは、今後、何かイベントを予定していますか
日香里: 7月30日にオンラインの活動説明会を予定しています。子どもの貧困や教育格差の実情やチャンス・フォー・チルドレンの活動を詳しく知りたい方はぜひ気軽にご参加ください!

ジャスミン: どのようにチャンス・フォー・チルドレンに参加することができますか
日香里: まずは、活動説明会を通じて私たちの取り組みについて知っていただきたいです。
また、チャンス・フォー・チルドレンでは9月30日まで「夏の教育募金」キャンペーンを行っています。一人でも多くの子どもたちの学びを支えるため、ぜひ私たちの活動を応援していただけたら嬉しいです!
ジャスミン: 私たちがあなたにご連絡する前に、ギビングチューズデーについてご存じでしたか。または参加されたことはありますか。今後、ギビングチューズデーとのコラボレーションでやってみたいことはありますか。私たち(ギビングチューズデージャパン)は、どのようにチャンス・フォー・チルドレンをサポートできますか。
日香里: 私自身は、ご連絡をいただいてはじめてこの活動について知りました。一人ひとりができることに取り組もうと広く参加を呼びかける、素晴らしい取り組みだと思います。
まずは今回の記事により、ギビングチューズデーに参加する方にチャンス・フォー・チルドレンのことを知っていただけたらと思います。そしてゆくゆくは、共同キャンペーンなどの形で協働していけたら嬉しいです。
ジャスミン:ひかりさん、お時間をいただきありがとうございました。皆さんもチャンス・フォー・チルドレンのウェブサイトやソーシャルメディアをチェックして、日本や東京の最新情報をもっとチェックしてくださいね!それでは次回!
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